特許庁の協力の下、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)は、電子文書のタイムスタンプトークンを預かる 「タイムスタンプ保管サービス」 の提供を開始しました。知的財産の分野では、先使用権の確保や電子的著作物の権利確保にタイムスタンプの利用が注目されており、本サービスによって公的機関がタイムスタンプトークンを預かることで、訴訟の際に関連する資料の作成日時の立証負担の軽減が期待されています。 Foxit PhantomPDF を使用すれば、アマノタイムスタンプサービスの連携機能 により付与されたタイムスタンプから、タイムスタンプトークンを出力することができます。このタイムスタンプトークンファイル(.tst 形式)を「タイムスタンプ保管サービス」に登録して同サービスを利用することができます。
PhantomPDF によるタイムスタンプトークンの出力は、PhantomPDF 8.2 以降 で利用できます。以前のバージョンをお使いの場合は、ダウンロードページ から最新版のセットアップを入手し、インストールを実行してください。インストールの完了後に、AmanoTimeStamp プラグインを 最新版にアップデートする必要があります。最新版でない場合は、プラグインをアップデートしてください。
(1) ヘルプ > 更新を確認 をクリックして、Foxit PhantomPDF アップデーターの画面を表示します。
(2) プラグインが最新版でない場合は「利用可能な更新」に AmanoTimeStamp が表示されます。選択して「追加」をクリックし「選択した更新」に移動させてから「次へ」をクリックします。
(3) ダウンロードとインストールが開始します。完了後にアプリケーションを終了して再起動すると、更新が反映されます。
PhantomPDF のアマノタイムスタンプサービスに連携したプラグインを使用して、文書にタイムスタンプを付与します。
付与したタイムスタンプを右クリックしてメニューより「署名のプロパティを表示」を選択すると下図のように「タイムスタンプトークンプロパティ」が表示されます。「トークンをエクスポート」をクリックしてタイムスタンプトークンを出力できます。
「タイムスタンプ保管サービス」の Web インターフェースにログインして、所定の手順に従いタイムスタンプトークンを保管してください。該当するタイムスタンプトークンが必要な場合は、同サービスにログインしてタイムスタンプトークンおよび預⼊証明書(ユーザー情報、ハッシュ値、タイムスタンプ付与時刻、預入時刻等の情報が記載された INPIT の証明書)を取得できます。
権利化される前の技術を用いた共同研究や、技術情報を営業秘密として秘匿化するなど知的財産の管理において、紛争が生じた際に技術情報の保有時点を証明できるようにしておくことが重要です。技術の存在や内容を証明する際の証拠として、保有日付が付与された文書が有効であるため、電子文書の証明の手段としてタイムスタンプの活用が推奨されています。
特に 先使用権 の立証は、長いタイムスパンで立証できるようにしておく必要がありますが、従来は自社でタイムスタンプを管理することが多く、紛失や改ざんのリスクがありました。
このよう課題を解決するのが、タイムスタンプの保管サービスです。公的機関である INPIT がタイムスタンプトークンを保管することで、改ざんを防止し長期のバックアップを可能にします。
対応するタイムスタンプトークンを、公的機関である INPIT がバックアップとして無料で保管します。これにより、必要なときに、タイムスタンプトークンの引き出しや、預入証明書の発行を受けることができるようになります。
※参考:タイムスタンプ保管サービスについて(INPIT 公式サイト内)
■ タイムスタンプ保管サービス(ログイン・アカウント作成)
サービス提供時間:平日8時00分~19時00分
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